文字どおり、刃口板
昇降盤という、材木を切断して、幅を決める機械です。 通しているのは、おなじみ「リアル バターケース」の動く底板(というか中板)です。 微妙な幅の調整が必要なので、0.1〜0.2mm単位で、切って、幅を狭めていきます。 部品が、木の板の上を通過しています。 この板のことを「刃口板(はくちいた)」といいます。 刃の口にある板だから「刃・口・板」です、文字どおり。 ほかに名前を思いつかないぐらい、愚直なネーミングだ。 なぜ、ここが木の板なのか? それはですね。 われわれは、たくさん種類のノコギリ刃(チップソーやカッター)を使う。 で、加工に応じて、幅や厚みが違うものをとっかえひっかえ付け替える。 木工作家さんは、一般的に3mm幅の刃をよく用いるが、 12mmとか、21mmという幅広の刃をつかって、溝をつくったりもする。 だから、その刃幅や、また、刃の傾斜角度に合わせて、刃口板をつくるのです。 こんな感じで。
どうやって作るのかは、ごく単純なことで、 木材の幅と長さと厚さを合わせればいい。 しかし、微調整が必要。 そのへんのところ、木工家さんは、いろいろ工夫してやっていらっしゃって、 「刃口板」と検索すれば、いろいろ出てきます。 なので、そのテクニックは、先達の方に譲るとしまして。 ウチの昇降盤、服部の軸傾斜盤ならではの、刃口板の形状と加工です。
ふーっ。大仰ではありませんが、ひと仕事です。 そして。 あらかじめ、刃の位置を下げておいて、刃口板を載せて。 スイッチをONにして、刃の昇降ハンドルを静かに回していきます。
「♪昇るサンライズ」といった歌詞の歌謡曲がありましたが…。 (中村雅俊さんでしたかね?) サラピンの刃口板から、刃が出てくる瞬間というのは、 いつやっても、ご来光を拝むような気がするのは、わたしだけ? 11/06/13 recorder-004 |
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