ご担当者様:
 幸せな挫折者より



「カワハラさんは、クラフトフェアに出展しないの?」
ときおり訊かれる。

そうですね。

正直なところ。
いまの気持ちは「50:50」(フィフティ・フィフティ)といったところです。


いくつかのクラフト展、イベントに応募したことがある。
この世界では、レベルの高い、人気のあるイベント。

だからなのか。いや、おのれの問題なんだろう…ね。
結果は、残念、ということになっている。
届かなかったんだな、と謙虚に受け止めている。


ただ。
もういちど、おなじところにトライしようという気にならない。

というか、その気にさせてくれないのだ。


落選の通知が入った封筒のなかには。

その通知以外にも、
ご丁寧にも、そのイベントのご案内が、入っていたりする。
(それ、もちろん存じておりますよ)

イベントPRのポストカードが、入ってたりする。
(これを、わたしが誰かに送ったり、見せたりしてほしいのかな?)

主催団体の「○○通信」が入っていたりして、
当日、出展にあたってのお願いが書いてあったりする。
(これについては、いわずもがな、ですね)


ついでに言わせて…。

作品の返送に、中小の運送業者を使い、
着払いで、一般的な料金の倍額を請求されたり。

応募書類の送付を「郵便の局留め」と指定しているのに、
結果の通知に「クロネコメール便」を使ったり。
(経費の問題なんだろけど、地元の郵便局さん、かわいそう)


「わかっているのかなぁ…」と思う。
「挫折したことないのかなぁ…」とも思う。


小生は、しがない小生なので、
自慢にならないけど、いっぱい挫折をしている。

それで、すこしは進歩する。けど。
それでも『ああ。わかってないな、オレ』と、
いつも、反省ばかりしている。


あ。注釈です。

挫折=不幸、ではないです。

挫折しても、幸せなひと、いますから。
もとより、挫折は、みずから前進してる人間にしかやってこないです、本質的に。

念のため。
何もせずに、他者からもたらされた不幸をさして、挫折とは呼びません。

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ざせつ 【挫折】(名)スル
事業や計画などが途中でだめになること。
「事業が―する」「―感」
(大辞林 第2版/三省堂)
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そういう意味では、
こうして、あたって砕けて、挫折をくり返してきた、
そんなわたしは「幸せな挫折者」です。


それはさておき。たとえば。

 大学が、不合格の通知を送るとき、
 学校案内や学園祭のチラシを同封する、だろうか?

 かつて振った元・恋人に、なんの前フリもなく、
 結婚式の招待状を送る、だろうか?

そういったことに等しい、と思うのですが……。


クラフト展、イベントご担当者様へ。

これって、無神経、といわれても不思議じゃない、でしょ?
こういうときって、そっとしておいてほしい、でしょ?


雨降る、安曇野の工房から。
ごく一般的であろう感想を、思い切って言ってみました。

きっと、あしたは晴れるでしょう。
より良い関係が築けることを願っています。

11/07/28 edaha-008

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