松本の春は、ドカーンと、一気にやってくる。

ことしもやってきました!
ウメが、モクレンが、サクラが、
みーんな、いっせいに咲きました〜♪

春だ! 春です!!
氷点下のアサよ、さようなら!!

花咲きそろう、松本の街。
道ゆくひと、幸せそうだ。
わたしも、もちろんハッピーだ。

しかし、実際はですね。

ありきたりではありますが
“花よりダンゴ”
春になると、食べたくなりません? 甘いもん。
「春はやっぱりスイーツ(笑)」だ!?

で、ケーキ屋さんに足が向く。

男のクセして、ひとりでケーキ屋さんにいっても、
気おくれすることはない。
むしろ、たのしいぐらいだ。

ケーキを買う。

そのとき、訊かれますよね。
「お持ち帰りの時間は?」
時間に応じて、保冷材を入れてくれる。


でも、松本で、そう訊かれることは少ない。
とりわけ、秋から冬、春は、皆目ない。

山に囲まれた松本盆地。
たとえるなら、
だ円形のカレー皿の底に、ぼくらは住んでいる。
けっして広くはない。
よって、ひとの動きは限定されている。
だから、持ち帰りの時間なんて知れてる、というわけ。


東京で暮らしていたころは、
ケーキや魚介などの生鮮品を買うと
もれなく保冷材をつけてくれる。
そのつど、冷凍庫にほうり込んでたら、
うわぁ!けっこうたまるねぇ…。

保冷材のない松本生活。環境にいいですよ。

といいながら、ケーキ買いに、
わざわざクルマで行ってたりするんだけどね……。


■ 2009/04/17 ■



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Illustration:Motoko Umeda
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カレー皿の底で
花よりケーキ