前回に引き続き、
松本で行われるクラシック音楽祭、
「サイトウ・キネン・フェスティバル」の
チケット販売について。
発売前夜が明けたところから…。
夜が明けてゆき、ケヤキ並木に色彩が蘇ってゆく。
「おはようございます」
最後の点呼が、班長さんによって行われる。
いよいよチケット販売開始だ。
この販売も極めてスマートなシステムで行われる。
長時間待つ人たちの気持ちをくみ取り、
その労をねぎらうかのようだ。
サイトウ・キネン・フェスティバルは、
けっこう大がかりな音楽祭。
この日発売される公演は、13にもわたる。
それを混乱のないよう迅速に、
かつ、お待たせしないよう、
早い者の順に、希望の席を選べるよう、
最善が尽くされているのだ。
これまた、説明には字数が必要なので、
以下、興味のある人だけどうぞ。
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最終の点呼後、整理券の番号順に
発売場所の市民体育館の前に整列。
そして順番に体育館の中へ。
まず、13のプログラムのうち、1つを選択し、係員に告げる。
すると、申込用紙がもらえる。
申込用紙は発売枚数分用意されている。
すなわちこの時点で、その公演のチケットGETが確定。
ホッとする瞬間だ。
申込用紙を片手に、先へ進む。
広い場内は、
プログラムに応じて売り場が分けられており、
ズラリとパイプ椅子が並んでいる。
椅子は基本的に、
発売枚数分は用意されているようだ。
所定の公演の場所へ進み、腰を下ろす。
席のランク、場所はともかくとして
チケットは買えるから、リラックスできる。
番号が呼ばれたら、係員の前へ行き、
座席票を見て、空いているところから、
好きな座席を選択。
その場で支払いをし、チケットをもらう。
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ざっと、こんな感じ。
「クラッシックが好き」「サイトウキネンが好き」
志を同じくする人びとが、
列にならび、何度か点呼を受け、
隣どうしパイプ椅子に座って待ち、チケットを買う。
この連帯感がなんともいえずイイ。
これもサイトウキネンのイベントである、とさえ思う。
常連さんのあいだでは、
「お久しぶり。元気でしたか」なんて挨拶も交わされる。
それと同時に、
チケットが公平、公正に買えるよう、
システムを考え、運営するスタッフには敬意を。
そして、ボランティアの方々の姿勢に、
感謝をせずにはいられなくなる。
サイトウ・キネン・フェスティバルは、
音楽祭自体が、多くのボランティアの力によって、
長年運営されてきた。
小澤征爾氏のプログラムだけが、その魅力ではない。
ちなみに私はクラシックには不案内だが、
サイトウキネンは、自身にとって欠かせないイベントだ。
松本に住むことで、その真価がよくわかった。
この話題は、音楽祭が行われる夏に、また。
■ 2008/06/09 ■
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Illustration:Motoko Umeda
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